「赤ちゃんの心音が聞こえません──」
陣痛が始まって数時間、私のお腹の中で息子・あさひは激しく暴れていました。
モニターの数値はどんどん乱れ、ついには心音が消えたんです。
夜間だったのに、病院中の先生やスタッフが集まり、私は酸素マスクをつけられました。
頭の中は「無事に生まれてくれるの?」「どうか助けて…」の繰り返し。
それでも、あさひは心音を取り戻し──
3712gという立派な体で、生まれてきてくれました。
私の身長は150cm。私にとっては本当に大変なお産でした。
生まれてすぐのあさひを見て「新生児なのに、もう1ヶ月くらいの貫禄だね」と看護師さんも驚いたほど。
今は小学6年生。
家族を笑わせ、友達を大切にし、恋の悩みもある、心優しい少年に成長しています。
今日は、そんな彼の「誕生の物語」を綴ってみようと思います。

陣痛中、暴れるお腹と乱れるモニター
「今回はスムーズに生まれるはず!」という期待
あさひを妊娠中、私は上の子(お姉ちゃん)のときの出産を思い出していました。
そのときは、あまりにも早く病院へ行ってしまって一度帰宅することに…。
だから今回は、ギリギリまで自宅で陣痛に耐えて、「病院に着いたらすぐ生まれるはず!」と淡い期待を抱いていました。
ついに病院へ!そのまま分娩室へ直行
病院に着くと、予想通りのスピード感でそのまま分娩室へ。
助産師さんにも
「きっと今日お産の妊婦さんの中で一番早く生まれると思うよ」
と言われ、内心「やっぱり!」と嬉しくなっていました。
ところが現実は甘くなく…
なかなか赤ちゃんが降りてこない。
陣痛も強く長くなり、思っていたよりもお産が進まない状況に変わっていきました。
突然の異変…慌ただしくなる分娩室
そのとき、急に助産師さんたちが何人も駆けつけてきて、
「○○先生は⁈」「モニター見て!心音下がってる⁉︎」と一気に緊迫ムードに。
私は何が起こっているのか分からず、
「え?なに?何が起きてるの?」と、ただただ不安になりました。
でも同時に、ものすごく強く長い陣痛に襲われていて、
お腹の中では赤ちゃんが激しく動き続けていました。
あの時ばかりは、「いたーーい!!!」と叫ばずにはいられませんでした。
心音が消えた…病院全体が動いた瞬間
騒がしい空気の中、女医さんが急いで駆けつけてきて、
私のお腹に心音モニターを当てて確認しようとしてくれました。
でも、心音が聞こえない。
どこに当てても、あの「ドクドク」という音が返ってこない。
その瞬間、私は思いました。
「赤ちゃん、死んじゃうの…?」
ずっと「普通に生まれてくる」ことしか考えていなかった私。
想像もしていなかった“もしも”が、現実として目の前に迫っている気がして…
本当に、心の底から怖かったです。
私は酸素マスクを付けられました。
モニターの数値は、150くらいだったのが80台まで急降下していたと聞きました。
心音が戻った奇跡、でも不安は続く
その時、お休みだったいつもの先生も病院に駆けつけてきてくれました。
「心音、戻って…!」
私は心の中で何度も何度も祈りました。
──そして、ついに…
心音が戻りました。
あの「ドクドク」という音がモニターに復活したとき、
私も、先生たちも、助産師さんも、本当にみんながほっとしていました。
でも安心したのも束の間。
助産師さんからこう伝えられました。
「今は心音が戻ったけど、また下がるようなことがあったら緊急帝王切開になると思います。これから注意深く見ていきますね。」
私はまた新たな不安に包まれながら、あさひの誕生をただただ祈り続けるしかありませんでした。
小柄な私と大きな赤ちゃん
ちなみにこのとき、
「赤ちゃん、3500gくらいあるかもね」と言われていました。
私は身長150cmの小柄な体。
それでも自然分娩を目指していたのですが──
生まれたあさひの体重は、なんと3712g!
助産師さんに抱っこされた瞬間、
「これ、新生児じゃないよね⁉︎」って思わず声が出そうなほど、しっかりした体でした(笑)
🍀あとがき
このときの出産は、私にとって命の重みを実感した特別な瞬間でした。
そして“生まれたてとは思えない”姿はこちらです。

ふっくらしたほっぺ、しっかりした手足。
まるで1ヶ月健診を終えた赤ちゃんのような、堂々とした存在感でした。
看護師さんにも
「ほんとに新生児⁉︎」って驚かれて、
思わず笑ってしまったのを覚えています。
小さな命が、たくさんの人の手で守られて、
無事に私のもとへ来てくれた。
言葉にならない感謝と、こみあげる愛しさで、
初めて抱いたあさひは、ずっしりと重く、そしてとても温かかったです。
そんなあさひは今、小学6年生。立派なわんぱく坊主に育ちました。
面白くて優しくて、最近はちょっとツンデレ気味な息子。きっと反抗期の入り口に立っているのでしょうね。
朝は寝起きが悪くてムスッとしているくせに、夜になると「ママ、一緒に二階行こ。マッサージして〜」と甘えてきます。怒ると生意気に口答えするけれど、家族の誕生日にはお姉ちゃんと一緒にこっそり手紙を書いてくれる。そんな照れ屋で温かい心の持ち主です。
実は、小学生になってから大きな手術を経験しました。今も体には大きな傷が残っています。
時々その傷を気にしている様子を見ると、親として胸が痛くなることもあります。でも、そんな経験をしても前を向いて笑うあさひの姿に、私の方がいつも元気をもらっているんです。
あさひが笑うと、本当に家の中が太陽のようにパッと明るくなります。この子がいてくれるだけで、毎日がこんなにも輝いて見えるなんて。
先日、家族であさひが生まれた産婦人科の近くを通ったとき、
彼がふと「ここで生まれたんだよね? 俺、先生たちに“ありがとうございました!!”って言いたい!」と一言。
命をつないでくれたあの日のことを、あさひ自身が「感謝」に変えて言葉にしてくれた瞬間。
親として、こんなにうれしいことはありませんでした。
子育てって、教えているつもりが、教えられることの方がずっと多いのかもしれませんね。
今後は、手術のことや、あさひがどんなふうに乗り越えてきたかも書いていけたらと思っています。
出産に向けて、私を支えてくれたアイテムたち
この出産体験を通じて、心も体もたくさんの支えを必要としていることを実感しました。
「これがあって本当に良かった」と思えたものたちを、記録として残しておきます。
どれも実際に使って心からおすすめできるものばかりなので、よければ参考にしてみてください。
💖 MINMIの絵本『キセキ』&楽曲
出産の前に読むと、自然と涙が出てきて、不安な気持ちがスーッと軽くなりました。
上のお姉ちゃんの出産時は初めてで分からないことばかり。出産に怖い気持ちもありました。
そんな時、MINMIのこの本を知りました。読んだ後は、これから生まれてくる赤ちゃんも不安で怖くてたまらないけど一生懸命頑張って生まれてくるんだ。と分かって、自然と恐怖心が消えました。
初めての出産の方には是非読んで、聴いてもらいたいです。
もちろん、あさひの妊娠中にも読んでいました。

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🎵【MINMI「キセキ」】
今は皆さんサブスクですよね?私の出産時はCDで聴いていました。
🌀 骨盤ベルト
大きめベビーを出産した私にとって、産前・産後の体の支えに本当に助かりました。
「もっと早く買っておけばよかった…!」と産後に思ったアイテムです。
私は背が低いためか、妊娠中お腹がとっても大きくなりました。
後期は動くのも一苦労。腰も痛くなったり辛かったですが、産婦人科でおすすめされたトコちゃんベルトを使用していました。
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📔 妊娠・育児日記帳(思い出の宝物に)
妊娠中の記録、出産してからの記録。ほんの一言でも記録していました。
忙しくても書けるタイプで、後から読み返すのが楽しみになります。
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